Pocket Wi-Fi 506HWは、2016年4月にY!mobileで発売された端末ですが、現在はキャリアショップやオンラインストアなどでは販売されていません。

しかし、この506HWの中古品は多くのところで出回って入るようです。

今回は、この506HWと他の端末と比較してのメリット・デメリットなどをご紹介したうえで、506HWはおすすめできない理由にも踏み込んでいきたいと考えています。

1.Y!mobile「Pocket WiFi 506HW」を比較レビュー

506HWは、2016年4月発売の機種で、すでに新規契約(機種変更も含む)は終了しています。
現時点での最新機種も含めた発売取り扱い機種は同じHUAWEI製では801HW、他メーカーの製品では、803ZTと701UCとなっています。

ここでは現状の発売機種のスペック等を比べていくことにしましょう。

 

1-1. Pocket WiFi 506HWを全機種と比較

商品名 506HW 801HW 803ZT 701UC
商品画像   
販売開始 2016年4月 2019年3月 2019年8月 2018年4月
通信速度 (FDD-LTE)

下り最大112.5Mbps  上り最大37.5Mbps

(AXGP)  

下り最大110Mbps   上り最大10Mbps

下り最大972Mbps   上り最大37.5Mbps 下り最大988Mbps   上り最大37.5Mbps (FDD-LTE) 下り最大72Mbps   上り最大37.5Mbps
連続待受時間 約440時間 約900時間 約1590時間 約1070時間
連続通信時間 約6時間 約8時間  (省エネ設定時は10時間) 約12時間 約18時間
重量 75g 145g 153g 240g
同時接続 10台 16台 16台 5台
充電ポート Type-B Type-C Type-C Type-B

画像引用元:Y!mobile

 

まず、801HWは506HWと同じHUAWEI製です。

画像引用元:Y!mobile 

しかし、801HWは最大通信速度が972Mbpsの高速タイプですので、通信品質についてはメーカー発表の数値上で見ても、506HWは相当劣ってしまいます。

また、連続通信時間は8時間ということで506HWとでは2時間の差しかないのですが、人間の一日の労働時間8時間と同じということであれば、常に持ち歩くということを想定すると、6時間よりは安心感が大きいのは間違いありません。

一方で、重量は506HWの約2倍ですから重量感は出てしまうのですが、それよりも安定した通信速度と通信時間の方が優先という方には801HWが優位に立ちます。

 

次に803ZTですが、HUAWEIと同じ中国のZTE製です。

 

画像引用元:Y!mobile

803ZTも最大通信速度は988Mbpsということで高速対応です。

しかも、連続通信時間は506HWの2倍の12時間ということで、仕事プラスプライベートでも使えるという点では、一人暮らしの学生さんや光回線を入れることが難しい寮暮らしの社会人の方などにはいいかもしれません。

また、別売りオプションのクレードルを購入すると、有線でLAN接続、WAN接続をすることもできます。

いろいろな場面で活躍できる端末になっていますし、現行のY!mobileモバイルルーターの中では一番のハイスペック端末であるといえます。

 

最後に香港のuCloudlinkの製品である701UCです。

 

画像引用元:Y!mobile

この端末の最大の特徴は、701UC一台で日本国内だけでなく、海外のネットワークもそのまま利用することができる海外出張の多い方には大変便利な端末です。

ですから、先の2機種とは比較するのが難しいかもしれませんが、506HWが国内でしか使えないことを考慮して比べてみると、最大通信速度も72Mbpsということで506HWよりも速度的にはかなり劣ります。

しかし、バッテリーが大きいため、連続通信時間は506HWの3倍を誇ります。

同時接続は5台までと少ないのですが、あくまでも最優先なのは海外でそのまま利用できるということであり、ワンタッチで海外利用時も仕様変更できるという簡単さはとても大きな魅力です。

 

よって、国内メインで使うということを考えると、まだ506HWの方が優れているといえますし、ユーザーは特定の方向けのものといえます。

Pocket Wi-Fi 506HWのメリット1:コンパクトで軽い

画像引用元:Y!mobile

この端末の最大のメリットは、高性能よりも持ち運びのしやすさを求めた商品ということだといえます。

フィーチャーフォンのように、胸ポケットに入るようなコンパクトさと軽さを持つ端末です。サイズは90.9×56×13㎜のとにかく小さくて薄いというこの部分は大きなメリットといえます。

全機種とも506HWと比べると倍程度もしくはそれ以上の重さになっており、これは単2電池一個分以上軽くなるので、ポケットに入れてもほとんどストレスを感じません。

大きさも名刺サイズのコンパクト設計で、カバンやスーツに入れてもかさばることもないためストレスもほぼないため、これぞポケットWi-Fiといえる端末です。

 

Pocket Wi-Fi 506HWのメリット2:約5秒の高速起動と表示のシンプルさ

画像引用元:Y!mobile

電源を入れてから約5秒で立ち上がる超高速起動が可能であり、使いたいときにすぐ使える仕様になっています。

ただし、これは電源をONにして待ち受け画面が表示されるまでの時間のことを示していますので、初期起動時や電池の入れ替えなどの場合は除かれますのでご注意ください。

画像引用元:Y!mobile

また、画面表示については、黒い端末からLEDを使ったわかりやすいイラスト表示で電波状況やWi-Fi、電池残量、速度制限などの状態や設定が一目でわかるようになっています。

 

1-2. Pocket Wi-Fi 506HWのデメリット

画像引用元:ぱくたそ

端末のコンパクトさや軽さという点がこの端末の魅力である一方で、デメリットについてはその性能の部分になってきます。

そのデメリットは、最大通信速度が遅いこと、バッテリー容量が小さい分通信時間が短い、そして通信が安定しないということといえます。

その中でも、一番気になるのは最大通信速度が遅いということです。

ここについては、701UCは通常のPocket Wi-Fiの使い方とは少し異なり、国際ローミングを安価で利用できるようにするために作られていますので、比較対象からは外します。

先述しているように、801HWと803ZTは一目でお分かりだと思いますが、高速通信ができる端末ですので、どちらもほぼ1000Mbpsの最大通信速度が出るものになっています。

それに対して506HWは112.5Mbpsという何世代も前の速度しか出ません。

あくまでもカタログ上の理論値ではあるので、実測はもっと下がるでしょうが、もともと最大112.5Mbpsしか出ないということを考えると、相当の不満を感じてしまうことは間違いないといえるでしょう。

2.利用者の口コミ・レビューを紹介

それでは、ここからはこの506HWを実際に利用した方の感想などを見ていただきます。

実際にメーカーや通信キャリアが伝えていることとの乖離が無いかや、全く別の視点もあるかもしれませんので参考にしていただきたいです。

 

2-1.実際に利用している人の口コミ情報

画像引用元:価格.com

この感想は、比較的高評価をしているものです。

デザイン性は、特に可もなく不可もなくというところですが、デバイスとの接続設定の簡単さや、サイズ感も十分という意見です。

肝心の通信に関しても、この方の利用シーン自体がタブレットでWEB閲覧程度ということもあり、速度的にもそこまで気にはならないということでした。

画像引用元:価格.com

一方で、こちらはあまりいい評価をしていない方のものです。

端末自体のシンプルな表示というものが実際には売りであったのですが、ユーザーによっては、このシンプルさがかえってわかりにくいということにもなってしまうという一例かもしれません。

この方に限ってのことかもしれませんが、電源がスムーズに入ることが少ないとか長押ししても電源が入らないことがあるということもおっしゃっています。

こういったことは、もし端末起因の症状であれば、相当問題ですが、そんなことがそこらじゅうで起きていたのであれば、回収騒ぎになってもおかしくない事象ともいえるので、皆さんがどのように判断されるかはお考えいただきたいと思います。

 

 

画像引用元:Twitter

後継機種を狙っていたこともあったのでしょうか、少しはスペックアップを求めていたのかもしれません。

しかし、あくまでもシンプルさと軽量さがメインの端末ということになれば、このようなスペックになってしまうということは仕方がないといわざるを得ないでしょう。

 

画像引用元:Twitter

ここにもシンプル表示ということが、デメリットとして出てきてしまっている感が伝わってきます。

ざっくりではないある程度信ぴょう性の高いバッテリー残量を見ることができないのは外に持ち歩くことができるモバイルルーターとしては、ある意味致命的なことです。

また、軽量端末であるがゆえに、バッテリー容量は小さくせざるを得ないわけですから、そうなると通信可能な時間は少なくなってしまいます。

そうであるならば、ここは残りの通信時間がわかるような表示がそれなりに明確なものとして必要ではなかったのかという意見は当然でしょう。

 

画像引用元:Twitter

この感想は、端末自体の感想ではないのですが、ネット費用を下げようとしてモバイルルーターに変えようとするという方がいらっしゃるのですが、モバイルルーターは基本的に高速通信における通信量が完全無制限ではありません(低速になってもとりあえず使えるので無制限とうたっているキャリアはいますがそこに騙されてはいけません)。

Y!mobileのいろいろなプランから選択されたのかもしれませんが、5GBの通信量はスマートフォンでも使い方によっては数週間で全然使い切れてしまうくらいの通信量です。

そこに数千円を投じるというのは実はそこまで大きなメリットにならないというわかりやすい例ではないでしょうか。

画像引用元:Twitter

この感想については、比較対象がドコモ系のMVNO(格安SIM提供事業者)であるので、非常に多くあるドコモ系のMVNOとソフトバンク系唯一のMVNOであるY!mobileと比較すれば、通信品質の安定さということで言えば、まだY!mobileの方がましということだけです。

どこに基準を置くかで感じ方は異なるかもしれませんが、総じてそこまで満足できる通信品質ではないと言い換えることもできます。

 画像引用元:Twitter

最後は、少し余談になりますが、上の写真を見てなんか見たことあるなと思った方も少なくないかもしれません。

ソフトバンク系のWi-Fiスポットの端末で、この中身が506HWということです。

ただ、あくまでもこれは公衆Wi-Fiのひとつですので、通信量云々の話とは異なるもので、使用目的自体が異なります。

3.Pocket WiFi 506HWはおすすめできない理由

ここまでいろいろ見ていただいて、皆さんが感じることはたくさんあるかもしれませんが、総じて言わせていただくと、この506HWという端末は自信をもってお勧めできる端末ではないということです。

そのあたりを、ポイント別にご説明していこうと思います。

 

3-1.Pocket WiFi 506HWの速度が遅い

画像引用元:ぱくたそ

近年では、モバイルルーターでも最大1000Mbpsに近い通信速度を出すことができる端末も出てきている中において、最大112.5Mbpsの通信速度では、やはり満足できないということは否定できません。

また、Y!mobileのMVO的存在であるSoftBankは常に電波状況が悪いというのは昔から言われているところです。

やはり、NTTdocomoのようにトップシェアを長年誇り通信品質を求めているということ、auのKDDIもdocomoに追いつき追い越せと努力を常に怠らないところが通信品質が良いというような評価を得ているということでしょう。

通信がよく切れる事案も

一方でSoftBankは、大手3社から比べると一番低いシェアであるにもかかわらず、他キャリアから比べると通信障害の回数も多いです。

また、通信がよく切れるという実感もあるユーザーの声が多く感じられるのもSoftBankです。

そして、そういった電波状況がよくないといわれているSoftBankのMVNOのY!mobileであれば、当然低価格キャリアであるので、電波割り当ての優先順位は低くなるわけですから

速度が遅いことはもちろん、つながり自体もよくないということが言えるのではないでしょうか。

実際、MVO(特にdocomoやau)は毎月の料金が高いからということでY!mobileに乗り換える人が一時多かったのですが、MVOと比べれば通信品質が良くないわけですから、それを実感して再びMVOに戻ってくるユーザーも事実とても多いです。

まして、MVNOは安さを売りにしているわけですから、端末にもできるだけお金をかけたくないという考えを持っている方も多いことを見ても、506HWのようなシンプルな端末にしてしまうことでなおのこと通信品質も悪くなるのは仕方ないことです。

 

ですから、感想にもあったように、WEB検索程度の簡易的利用であれば、まだそこまでのストレスは感じないかもしれませんが、動画再生やデータのダウンロードやアップロードをよく使う予定の方にとっては、日々ストレスに悩まされてしまう可能性が高いと思っていいでしょう。

 

3-2.Pocket WiFi 506HWのバッテリー容量は少ない

画像引用元:ASCII.jp×デジタル

506HWは、コンパクトで軽量というのが売りの商品ですので、そうなってくるとおのずとバッテリーの容量も小さくなってしまうのは仕方ないことです。

よく、連続待受時間と連続通信時間が表記されているのですが、待受時間は何も使っていない状態のことですので、ここでは連続通信時間に絞ってみていきたいと思います。

506HWの連続通信時間は6時間と公表しています。

しかし、他の端末においては、8時間以上は通信可能になっています。長いものでは12時間持つ端末もあるほどです。

特にお仕事で使うという方などは、一日中外に出ていて通信をしなければいけないということになれば、この連続通信時間では心もとないものになってしまうでしょう。

ただ、メーカーが公表しているものは絶対ということではありませんし、長年利用していくということになれば、電池持ちも悪くなってくることも当然あり得ます。

そうなってくると、モバイルバッテリーを持ち歩かなければいけなくなってくるため、コンパクト設計の端末を持っていても無意味なものになってしまうのではないでしょうか。

そういったことを考えれば、やはりモバイルルーターにおいては、通信ができなくなってしまえばどうしようもないわけですから、やはりバッテリーの容量の大きさというのは、かなり大きな意味を持ってくるということです。

 

3-3.Pocket WiFi 506HWは無制限ではない

画像引用元:Y!mobile

506HWは、1ヶ月で利用できる通信量は無制限ではありませんし、ともと1ヶ月に5GBまでしか使えません。

しかも、4GLTE回線は4GBまでになっていて、残りの1GBについてはいわゆるPHS回線を使っている少し複雑な通信方式を採用しています。そして、5GBに到達してしまうと、その後は月末までは128Kbpsの低速通信になります。

ちなみに、5GBというとスマートフォンの一番平均的な利用通信量であるといわれています。

スマートフォンで使うくらいのことしかできない通信量であるのにもかかわらず、それをパソコンやタブレットのような通信量が多くなるような場面で使うとなれば、なかなか現実的ではありません。

パソコンで動画などを見るということになれば、下手すると1週間もかからず数日で通信制限になってしまうことは多いでしょう。

何度も出てきていますが、パソコンよりもタブレットなどの端末で簡単なWEB検索で使うという程度でなければ、506HWを利用するのは適しません。

もし5GB程度しか使わず、スマートフォンを持っているのであれば、スマートフォンのプランを挙げてテザリングした方がよほど経済的だということもできます。

4.まとめ

今回は、506HWについて見ていただきましたが、参考になったでしょうか?

端末のシンプル・軽量さがゆえにそこから起きてしまう弊害が非常に多くなることを考えると、この端末をおすすめするには難しい機種だということです。

結論:もしY!mobileを使うということになれば、803ZT一択です。

利用していくとおそらく結構早い時期にストレスになってしまう可能性が高いでしょう。

やはり、毎月の利用料金が2,480円だったということで料金的には大きな魅力があるでしょうが、料金と通信品質はある程度比例すると考えるのが自然ですので、506HWはやはりお勧めできる機種ではありません。

5.あなたがポケットWiFiに求めるのはどれ?

では、結局どのポケットWiFiを選べばいいのか検証していきます。

結論からお伝えすると、『WiMAX』か『無制限Wi-Fi』のどちらかから選ぶのが最もおすすめです。

  • 「無制限」でデータ容量が使える
  • 「速度制限」がかかりづらい
  • 「コスパ」が良い
  • 「高速通信」できるエリアの広さ

それぞれの根拠についてわかりやすく解説していきます。

WiMAX Y!mobile Docomo どこよりもWiFi(無制限)
機種
プラン ギガ放題 Pocket WiFiプラン2 ギガホ データ放題プラン
月額費用 ※ 2,688円 4,380円 6,646円 3,480円
データ容量 無制限 7GB 30GB 無制限
速度制限条件 3日で10GB利用で1Mbpsに制限 7GB利用で128Kbpsに制限 30GBの容量超過後も送受信最大1Mbpsの速度で利用可能 違法ダウンロード、不正利用、大容量通信によるネットワークの占有した場合384Kbpsに制限
契約期間 3年 3年 2年 2年

※キャッシュバック、割引を含む実質月額料金です。

WiFiを契約する上で「毎月出来るだけ安い金額」で「たくさんインターネット通信を快適に使いたい」と思いませんか?

ただ、WiFiサービスを提供する会社によってデータ容量や月額料金、高速通信可能エリアというのは違いますので、最初にどこの会社のWiFiを選ぶか決めることが重要です。

それらを以下の表でまとめました。

データ容量(無制限かどうか) 速度制限がかかるかどうか 高速通信可能エリア 月額料金
WiMAX
DoCoMo ×(5GBか30GB) × ×
au
ソフトバンク × ×
Y!mobile ×
どんなときもWiFi

以下にて、それぞれの項目に対して各キャリアの特徴を踏まえて解説していきます。

5-1.「無制限」でデータ容量が使えるか

どんなときもWiFiを除くポケットWiFiの料金プランには大きく分けて2種類あります。

  • 1ヶ月で5GBや7GBまでデータ容量が制限されるプラン
  • 1ヶ月間でデータ容量に制限がない(無制限)プラン

無制限プランはデータ容量が制限されるプランに比べて月額料金が割高ではありますが、使いたい時に使えないというストレスを抱えることになります。

ですので、まず最初に自分は無制限プランが必要かどうかを確認するようにしていきましょう。

無制限プランにするかどうか選ぶ目安

多くのWiFi会社がデータ制限として7GBに設定しています。

データ通信を最も消費するのが動画視聴なので、YouTube視聴をベースにまとめました。

内容 画質 データ量 再生数
YouTube (5分間)
超高画質 約113MB 約60回(約7時間)
高画質(HD) 約60MB
約110回(約13時間)
標準画質(SD) 約17.5MB
約400回(約47時間)
低画質 約10MB
約700回(約83時間)

基本的にデータ制限がかかると、YouTubeの低画質動画すらスムーズに視聴することが難しくなります。

迷ったら無制限プランにすることをおすすめします。

無制限プランに対応している会社4選

現在、無制限プランに対応しているのはau、Y!mobile、WiMAX、どんなときもWiFiの4社です。

データ容量(無制限かどうか)
WiMAX ○(無制限or7GB)
DoCoMo ×(〜1、3、5、7GBか30GB)
au ○(無制限or7GB)
ソフトバンク ×(7GB)
Y!mobile ○(無制限or7GB)
どんなときもWiFi ◎(無制限プランのみ)

DoCoMoとソフトバンクはデータ容量が決まったプランのみとなってます。

5-2.「速度制限」がかかるかどうか

無制限プランに契約していても、会社によっては速度制限がかかる定義が変わってきます。

口コミにもあるように、速度制限がかかってしまうとTwitterすらまともに見ることができないようになってしまいます。

WiFi提供会社によって速度制限の定義と仕組みが違ってきますので、下記の表にまとめました。

短期制限 短期速度制限 月間制限 月間制限速度
3日で10GB 1Mbps (18:00〜2:00まで) 通常プラン:7GB ギガ放題:制限なし 通常プラン:128kbps ギガ放題:制限なし
なし なし 契約量を超えた場合 128kbps
3日で10GB 1Mbps (18:00〜2:00まで) 通常プラン:7GB EXプラン:制限なし 通常プラン:128kbps EXプラン:制限なし
3日で3GB 128kbps 契約量を超えた場合 128kbps
3日で10GB 1Mbps (18:00〜1:00まで) 通常プラン:7GB 無制限プラン:制限なし 通常プラン:128kbps 無制限プラン:制限なし
なし なし なし 384Kbps (著しくネットワークを占有するレベルの大容量通信をされた場合)

無制限プランがある会社で、3日で10GB以上使っても速度制限がかからないのは「どんなときもWiFi」だけです。

ただ、合わせてデメリットもあるので後で記述します。

無制限プランの各会社の違い

現在、WiFiの無制限プランを実施しているのはWiMAX、au、Y!mobile、どんなときもWiFiの4社です。

速度制限の条件だけを見たらどんなときもWiFiが一番のように見えますが、実はどんなときもWiFiで契約できる機種はスペックが低いというデメリットがあります。

WiMAX/au Y!mobile どんなときもWiFi
機種
下り最大通信速度 867Mbps ※USB接続時は下り最大1.2Gbps(1,237Mbps) 588Mbps ※USB接続時は下り最大972Mbps程度 150Mbps
上り最大通信速度 75Mbps 37.5Mbps 50Mbps
連続通信時間 約9時間 約8時間 12時間
連続待受 約800時間 約900時間 表記なし
サイズ 約128×64×11.9mm 約W128.4×H65.6×D13.8mm 127 x 65.7 x 14.2 mm

見ていただいても分かる通り、下り最大通信速度のスペックが圧倒的に低いです。

もちろん、スペックは理論上の数値なので必ず出る数字ではありませんが、通信環境が良い場所でもっと速度が欲しい。

という時にフラストレーションを感じる場面も出てくることを覚えた方が良いでしょう。

ただ、「どんなときもWiFi」は海外でも使用できるという強みがあります。

7GB等の速度制限あり通常プランの違いについて

どんなときもWiFiを除いた5社を比較しても大きな違いはありません。

どこの会社も無制限プランを推しているので、速度制限ありプランを選択して通信量を超過してしまうと128kbpsという使い物にならないレベルの通信速度になってしまいます。

ただ、ソフトバンクは3日間で1GB以上使うと128kbpsに制限されるという厳しいルールがあること。

docomoは基本料金が他社に比べてかなり高いという違いがあります。

5-3.月額料金が安いかどうか

月額費用をたくさん支払えばより良いサービスを受けられるのは当然です。

ただ、私たち消費者としては毎月出来るだけ費用を抑えて良いサービスを受けたいものですよね。

それぞれのWiFi会社の月間通信量に対する月額料金と、割引特典についてまとめて比較しました。

月額料金 月間通信量 割引
docomo 2,980円 3,980円 4,980円 5,980円 〜1GB 〜3GB 〜5GB 〜7GB × (ドコモを使っていても割引なし)
6,646円 30GB
au 3696円 7GB △ (auユーザーは割引あり)
4380円 無制限
SoftBank 3696円 7GB △ (ソフトバンクユーザーは割引あり)
Y!mobile 3696円 7GB × (Y!mobileユーザーも割引なし)
4380円 無制限
UQ WiMAX 3,696円 7GB ◎ (お得なプロバイダを選べば約3万円安い)
4,380円 無制限
どんなときもWiFi 3,480円 無制限 × (基本的に割引等はなし)

docomoだけ特殊な月額料金設定

ほとんどのWiFi会社が1ヶ月で7GBの使用制限か無制限プランの2種類なのに対して、docomoだけは月間の使用量に応じた料金体制となっています。

もし1ヶ月間で3GBを使わないというのであれば、docomoが一番安く利用できるケースもあります。

ただし、月間3GB以上の利用の場合はどのWiFi会社よりも高い料金となるので注意が必要です。

どんなときもWiFiはわかりやすい料金設定

他のWiFi会社と違い、どんなときもWiFiの料金設定は非常にシンプルです。

特別、大きな割引や特典などはありませんが、WiFi会社の中で安い料金設定で無制限プランを利用することができます。

他4社の中から選ぶポイントはプロバイダ割引とセット割

各WiFi会社の月間通信量に対する月額費用だけを見たら同じような料金設定に感じます。

ただ、実はWiMAXだけはプロバイダ会社毎に打ち出している特典やキャンペーンが非常に豊富で、他のWiFi会社の料金よりもかなり安く契約することができます。

ソフトバンク Y!mobile au WiMAX(BIGLOBE)
プラン名 4G/LTEデータし放題フラット (7GBを超えたら128kbpsに低速化 Pocket WiFiプラン2 アドバンスオプション(無制限) WiMAX 2+ フラット for DATA EX (無制限) Flat ツープラスギガ放題 (無制限)
初期費用 3,000円 3,000円 3,000円 3,000円
初月 3,991円 3,918円 4,380円 0円
1ヶ月目〜2ヶ月目 3,991円 3,918円 4,380円 3,620円
3ヶ月目〜24ヶ月目 3,991円 3,918円 4,380円 3,620円
24ヶ月目以降 3,991円 3,918円 4,380円 3,620円
キャッシュバック なし なし なし 30,000円
実質月額費用※ 3,991円 3,918円 4,380円 2,688円

※キャッシュバック込みの実質月額負担額です。

2019年9月のWiFi契約であれば、BIGLOBEのプロバイダ経由でWiMAXの契約が最も料金が安くなります。 このようなキャンペーンは毎月のように頻繁に行われているので、契約したい月に実施しているキャンペーンをしっかりと把握して申し込みをするとお得にポケットWiFiを持つことができます。

ケータイキャリアに合わせてWiFiを契約した方がお得なの?

各キャリアで携帯電話を持っているのであればキャリア割が適応されます。

ただ、どのキャリアも月1,000円程度の割引なのでWiMAXのキャンペーンで契約した方が月額料金は安くなります。

WiMAXもauユーザーなら割引対象に

また、auユーザーであればWiMAXを契約すると更にお得になります。
auで携帯を契約している方は迷わずWiMAX契約をすることをおすすめします。

5-4.高速通信できるエリアの広さはどうか

ポケットWiFiを利用するにあたって、広い地域で快適に使いたいですよね。 各WiFi会社の通信速度と通信エリアについて解説していきます。

docomo ソフトバンク au Y!mobile WiMAX
受信最大速度 568Mbps 338Mbps 412Mbps 338Mbps 412Mbps
短期制限 なし 3日で1GB 3日で10GB 3日で10GB 3日で10GB
短期速度制限 なし 128kbps 1Mbps (18:00〜2:00まで) 1Mbps (18:00〜1:00まで) 1Mbps (18:00〜2:00まで)
月間制限 契約量を超える 契約量を超える 通常プラン:7GB EXプラン:制限なし 通常プラン:7GB 無制限プラン:制限なし 通常プラン:7GB ギガ放題:制限なし
月間制限速度 128kbps 128kbps 通常プラン:128kbps EXプラン:制限なし 通常プラン:128kbps 無制限プラン:制限なし 通常プラン:128kbps ギガ放題:制限なし

※2019年度:「実行速度の計測結果」

各キャリア別の通信速度の公開データを比較すると、docomoが一番早い数値になっています。 ただ、この数値が高ければ必ずしもあなたが使用した際に満足のいく速度で使えるかどうかは別です。

計測場所がランダムで同じ定義で計測していない

総務省が定めたガイドラインの定義は以下となります。

・全国の政令指定都市、県庁所在地から人口規模を考慮 して10都市を選定。
・各都市から「オフィス街・繁華街」,「住宅街」メッシュ群をランダム に抽出し、メッシュ群から計測地点を緯度・経度でランダムに5 地点ずつ設定。
・都市ごとの計測メッシュ数については、常住人口に応じて傾 斜をかけ、10都市合計で約300メッシュとし、1,500地点程度 を計測。
引用元:総務省「我が国におけるモバイル通信の実効速度計測・表示の取組」

これがもし、通信事業者3キャリアが同一の地区を対象に計測をした場合、通信速度に違いが確認できれば速度の違いがわかります。 ですが、この定義で計測した場合、例えばソフトバンクは北海道の地域が含まれる。docomoは含まれないで計測。ということになった場合、北海道に住んでいる人にとってはdocomoとソフトバンクのどちらが速度が優秀なのか区別できません。 ということは、自分たちが住んでいない関係ない地域のデータを元に判断しなければなりません。 このような不確定要素が多い計測基準で判断しても意味がありませんので、Twitter等のSNSの口コミ情報であなたの地域のつぶやきをチェックしてみた方が参考になるでしょう。

各通信会社の通信エリアについて

以前からdocomoの回線は速くて繋がるというのが有名でしたが、今はどこの通信業者も通信エリアに力を入れているのでそこまで差はありません。 実際にご自身が住んでいる地域や勤務先、移動中の地域を対応エリアで確認してみましょう。

※どんなときもWiFiはdocomo、ソフトバンク、auの通信を使用しており、受信地域で最も適した電波を自動で拾います。

総合的に判断するとWiMAXが一番おすすめ

月額料金が安いだけではなく、WiMAXは1ヶ月間無制限でネットを使うことができます。 もし3日間で10GB以上使用したとしても、制限後の速さが1MbpsなのでYouTubeの標準画質が見れる程度という優しいペナルティで済みます。 通信速度、対応エリア、月額費用を総合的に判断してもポケットWiFiはWiMAXが最もおすすめです。